mikoyan358

街のあかりのmikoyan358のレビュー・感想・評価

街のあかり(2006年製作の映画)
3.0
カウリスマキ作品の例に漏れず登場人物は冴えない奴(しかも今回はとびきり虐げられる男)、そして終始真顔でコメディを演じさせるような演出で紙芝居のように何気ない話をビターに、今回は少な目ながらも従来同様の優しい人情で包み込む...この「ありあわせの食材で立派なコース料理を作り上げる」ような彼の手腕がこの作品でもいかんなく発揮されている。ちょっと主人公が可愛そう過ぎて痛々しさは残ったが、彼の映画らしく必ず最後にカーテンを少しだけ開けて明かりを見せてくれるような粋な計らいもあり、余韻は決して悪くない。
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