驚・カウリスマキ。
カウリスマキの十八番は、金が無く、運もない不憫な主人公の物語。そして最大の特徴は、無駄を一切省いた映画作り…。面白いカメラワークや壮大な音楽はない。全てが控えめだ。「カウリスマキは笑わない」登場人物が皆、どんな時でも真顔。それがカウリスマキ映画…。
今作の主人公は彼の作品の中でも最高に不憫だ…。しかし驚くべきことに1シーンだけ声をあげて笑う!!!!いつも通りの平坦な物語にボーッとしていたが一瞬で目がさめる!!!めっちゃビックリした!!それも刑務所で他の受刑者と話している時に笑った。うーむ、考えさせられる…。
どんなに不憫でも希望を捨てない、カウリスマキ作品の住人たち。ラストシーンでそれを改めて感じさせられるのだ…。