５都市の同時刻にタクシー車内で起こるゆるーい話がオムニバス形式で展開されていく。若いウィノラライダーと貫禄ありまくりのジーナローランズ、英語と運転がままならない東ドイツ人ドライバー、誰よりも物事が見えている盲目の少女、ずーっと1人で喋っているロベルト・ベニーニ、めちゃくちゃ悲しい感動的な話をするヘルシンキのドライバー。個性的でゆるい登場人物たちの甘いけどすこしピリッとしたシナモンのような5話のストーリー。
いかにもジャームッシュな一本。ジャームッシュってなんでこんなオムニバス好きなんだろう。パターソン での詩の韻を踏む感じとかから思うに、リピートするもの、繰り返すもの、そういうものに惹かれているのだろうか。似たイメージが繰り返す。人生とはそういうものだよと言いたいのかな。波のように、寄せては返す。いい時も悪い時もあるよ、そういうことが言いたいのかな。
