水曜日!
ナタリー・ポートマンが継母という難役を熱演してみせた『水曜日のエミリア』
はい、美しいー!
継母Step Motherとの不和を描いた子供目線はわりと汎用されているものの、
本作では後妻の目線から新しい家族と関係を築いていく苦悩にフォーカスしています。
水曜日だけは継子ウィリアムのお迎えに上って不慣れな保護者役をこなすエミリア。
不倫の末に略奪婚した主人公はあまり女性受けはしなさそうなキャラクターではありますが、
継子との距離の詰め方に苦労し、自身も癒えぬ心の傷を抱える姿は離婚大国アメリカで描かれるべきリアリティーを孕んだ実直なテーマでもあります。
劇中には弁護士や医者、判事、高学歴といった社会的地位の高い人間が占めていますが、
皆往々にして欠落した部分が描かれているのも特徴的。
無味貫徹な人格よりも普遍的で人間臭いキャラ設定は逆に好感が持てます。
ウィリアム君の利発で口達者な8歳児ぶりもとても愛らしい。
反りが合わないようにも見えるエミリアとウィリアムは実は直感的な思考が似た者同士だったりもします。
一度母親になり損なってしまった傷心のエミリアは、あらゆる障壁を乗り越えて真の"家族"になることができるのか?
ポートマン演じるエミリアがハーバード大卒という小ネタにニヤリとさせられたり、
初っぱなからThe Flaming Lipsの「Do you realize?」でハートを掴み、ADELE「Hometown Glory」でグッとさせるサントラも良し。
あとナタリー・ポートマンに「l love you」ってセリフがかかると→「Prove it!」→アーーー!by Siaの流れを期待しちゃう身体になっちゃってます。