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眠らない街 新宿鮫のyaaaのレビュー・感想・評価

眠らない街 新宿鮫(1993年製作の映画)
4.0
劇中一瞬ライトアップされた花園神社が映るが、
飲んだくれて女の子と始発まで神社の石階段がひんやりと涼しそうだったので寝てしまい、目が覚めたら財布とられてた…という暑かった日のアホすぎる出来事が思い浮ぶ。
あの頃の新宿は駅の中で人が住んでたし、東口アルタ前は待ち合わせのメッカだったし(すぐ近くの富士銀行でATM使ってたなぁ)、コマ劇場までの通りは明らかにヤクザな人が闊歩してたし、地面には血を洗い流した跡がよくあって怖いけど行ってしまう場所であった。そんなところで縦横無尽にロケしてるドキュメントなところ目がいってしまう。

映画の中身の方は、本来なら一匹狼の刑事と怪しい密造拳銃の制作者との追いつ追われるの攻防が主食のはずなのに、おかずが多くてそちらのほうが結構美味いという偏った感じ。
一般市民よりサミットの方が大事な警察とか、クリエイターがクスリでもの創ってどうすんだよとか、拳銃って男性器のメタファーなんでゲイなの?とかおかずの方が面白い。
そのおかずで一番大きくてデカいのが、男性が男性に犯されそうになって大きくなるかと思ったら萎んで、今後大きくなるのが心配で彼女の所に行って故障が無いか確かめる一連のシーン。
監督・滝田さん×脚本荒井晴彦さんなんでバイオレンスなピンク映画観てるような感触。
クライマックスは「犯人お前なのかよぉ!?」の肩透かし感ふぁ~と漂うが娯楽作としてはそれなりに盛り上がる。
続編作り続けたら傑作生み出す土壌は十分あるのに本作だけってのが勿体無い。
ラスト。沿道にズラ―っとパトカー並べてロケしてるのがやっぱりドラマでなくて映画だな!
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