グリーンツー

ラストゲーム 最後の早慶戦のグリーンツーのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

なんか、いろいろ考えさせられる映画だった…。
今こうして平和な毎日を過ごせる幸せ、多分これがこの映画の「一番伝えたいこと」だと思う。
「戦争」や「軍隊」が身近な存在だったからこそ、「平和」の意味やスポーツをやれる喜びも感じることが出来たのかな、と思う。

サッカー観てると、ラモスなんかがよく今の日本代表やヴェルディの選手に「ハートがない」と批判するシーンを目にする。あれは本人の意識よりも、環境の問題の方が大きい気がする。

特に今の日本には「徴兵制」がないから。「愛国心」や「国のために戦う」意識を持つには難しい環境にある。

カズはブラジルでの経験で嫌でも「世界基準」や「世界の中の日本」を意識させられたし、ラモスも日本の戦後教室は受けてない。そして井原、中山、柱谷も「自分達が日本のサッカーの歴史を変える」という使命感があった。だからあの頃の日本代表は強くなかったけど、みんなの記憶に残るチームだった。

「ラストゲーム」の早稲田大学、慶応義塾大学の野球部のメンバーも、レベルは高くなかったけど、極限状態の中で野球を愛する気持ち、国を愛する気持ちが伝わってくるから、そしてその中にエゴイズムが無いから、記憶に残るチームになったんだと思う。

また、「ライバル」についても考えさせられた。早稲田と慶応は別にトラブルがあったわけではないけど、「特別な仲」。僕もそれは分かる。今でも関西学院大学の名前を聞くと「ライバル」と感じてしまうから。別にそこの学生とトラブルがあったわけではないけど、それでも他の大学とは違う、特別な感情がある。

そういうものを全てひっくるめて、スポーツが楽しめる今っていいなと改めて思う。