pistacchio

パーフェクト ワールドのpistacchioのレビュー・感想・評価

パーフェクト ワールド(1993年製作の映画)
4.1
愛と切なさに溢れたロードムービー。
ブッチの不器用ながらも父親のようにフィリップに接するところや、つかず離れずで友情を少しずつ育んでいく様子は微笑ましく、最後までフィリップがどうか傷つかないようにと切実に行動する彼の姿には心を打たれた。決していい人間ではないが悪人でもない。恵まれない環境の中で培われた彼なりの価値観や信念に従っていたのだから、考えさせられてしまう。レッドにも彼なりの考えがあったところを思うと、結末は悲しく辛すぎた…。
ブッチの父からの絵葉書と一緒に、ブッチ自身からの愛も一緒に受け取ったであろうフィリップ。愛は色んな形で受け継がれていくんだとここでも涙が止まらなかった…。
心情の機微を上手に捉えていて、クリント・イーストウッドらしさが随所にみられる作品。ケビン・コスナーの演技も素晴らしく、かっこよかった。
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