完璧な世界を求めて。
刑務所から脱獄したブッチとテリーは、二手に分かれ、新しい車を調達しようとしていた。
テリーはある住宅地に侵入し、どさくさに紛れてそこに住む女性をレイプしようとするも、女の息子フィリップに目撃される。
一連の騒動に近隣の住民も起き始めてしまい、咄嗟にブッチとテリーはフィリップを誘拐して逃げ去った。
道中、ブッチが食糧を調達している隙に、テリーが今度はフィリップを襲い始める。
なんとかその場から逃げたフィリップと、追いかけるテリー。
車に戻り異変に気付いたブッチは、フィリップを助けるためテリーを殺してしまう。
かくして、ブッチとフィリップの不思議な旅が始まった。
実の父親がいなく、信仰上の理由で厳しく躾けられたフィリップにとって、ブッチは父親のような、年の離れた友人のような、そんな存在になれるかもしれなかった。
ブッチもまた、複雑な家庭環境で育った影響もあり、ああいった行動に出てしまったのだろう。
彼らの犯した行為は決して許されはしないが、その関係は2人にとって特別なものだったに違いない。