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パーフェクト ワールドのKHのネタバレレビュー・内容・結末

パーフェクト ワールド(1993年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

最後のフィリップが「お母さんは良い人だよ」のセリフにブッチが言う「俺に嘘はつくなよ、嘘つきたい気持ちもわかるけど」ってセリフで胸に熱いものがこみあげてきました。
子供が活躍する映画に世代を超えた熱い友情にも勝る絆と自分の好きなものを掛けた映画はやっぱり胸に突き刺さりました。

1963年アメリカ。テキサス及びアラバマ州全土に敷かれた緊急捜査網をかい潜って、脱獄犯ブッチ・ヘインズは、8歳の少年フィリップを人質に逃亡を続けていた。しかし、追い詰められ、凶暴性をむき出したブッチは、一夜の宿を提供してくれた男に銃を突きつけるのだった……。(公式)

あらすじからして大体の展開は読めてしまうんですが、それを退屈とは思わせないのは流石イーストウッドと唸りました。フィリップは初めて今までの狭い世界から飛び出して一回りも二回りも大人になってしまったけど、この不条理な現実をみてどのような大人になっていくのだろうか、でもこのかけがえのない経験は人生の糧に確実になっているだろう。もし、これからの世界が変わらなかったとしても、親父があまり家にいないフィリップにとって親父のようであり、宗教上の理由であまり友達と遊ばせてもらえないフィリップにとって友達のようでもあるブッチとすごしたこの短い逃走期間はやりたいことが自分が行動すればできることを知ったパーフェクトワールドとしていつまでも記憶の中に残り続けるのだろうか。
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