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パーフェクト ワールドのcのレビュー・感想・評価

パーフェクト ワールド(1993年製作の映画)
3.5
初めて観た時は大号泣だった。
それ以降も、毎回観るたびに涙ぐんでしまう。

刑事クリントイーストウッドと、
脱走、誘拐、殺人を冒していくケビンコスナー演じるブッチ。
そして、ブッチと心通わせ、父と息子の様な信頼関係になっていく誘拐されている8歳のフィリップ。


父親がいないフィリップに、自分の子供時代を重ね合わせているかのようなブッチは、終始父親への恋慕を漂わせているよう。
「子供に平気で暴力を振るう様な札付きの悪党の父親だった」とイーストウッドは語るも、
ブッチは父親から届いた絵葉書を大切に、そこに居場所を求めようとさえしている。


エホバの証人の宗教上の理由で、クリスマスや、ハロウィン、バースデイを祝う様な行事が一切出来ず、
寂しい思いをしているフィリップの気持ちがよく解るブッチは、
フィリップが今まで我慢してきた事を最後まで叶えていこうとする。
ブッチの父親への乞う愛と、怒りが終始垣間見える 逃亡劇だった。


私の子供時代にも同じ宗教で、常に厳しく我慢を強いられている友人がいて、
その子が辛そうだったから、子供ながらに気の毒だった。
フィリップがママは優しいから大丈夫だよと庇っているのがいじらしい。
でもやっぱり、ハロウィンコスチュームにあんなに憧れたり、
車の頭上でコースターに乗っているかの様に喜んでいる姿を見ると
シングルマザーで宗教に救いを求める母親の辛さは解るも、
子供に必要以上の我慢を強いるのはどうかと思ってしまう…
私の友人は結局グレてしまっていったから。
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