KnightsofOdessa

ツバルのKnightsofOdessaのレビュー・感想・評価

ツバル(1999年製作の映画)
5.0
[デビュー作からブラジャーに取り憑かれていた、或いは無音の「デリカテッセン」] 100点(ATB)

監督最新作「ブラ物語」に心酔したのでデビュー作まで遡って見てみた。するとこれがまた最高に最高だった(日本語)。終末的な世界で靴がないために外に出られない少年アントン。彼は目の見えない父親に代わって寂れたプールを維持するが、近代的な悪者として登場する兄グレーゴルの魔の手が忍び寄る。音を出して震えるスピーカーからアントンの潜在的恐怖を示す青と黄の使い分け、そして笑顔のチュルパン。監督の拘りはまるで私のためのような映画だった。

ラヴァンとチュルパンのコンビは最新作「ブラ物語」でその絶妙な距離感を再現している。もう一度見たくなってきた。機械が復活したときのチュルパンの笑顔でお腹いっぱい。どうもありがとう。
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