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グリースのshortのレビュー・感想・評価

グリース(1978年製作の映画)
3.8
午前十時の映画祭で。
最終日だったので滑り込みで見に行きました。
明るい気分になりたくて。
1950年代のアメリカ高校生の青春物語。
なーーーーんにも、何一つとして、深みはない(^^;
悩みと言えば、異性とのこととか、敵対グループとの対決だとか。
貧困だとか、差別だとか、人生だとか、将来への憂いや希望だとか、そういう悩みや煩悶は一切描かれていません!
すがすがしいほどに!
高校の最終学年なんですが、進路のこと一切誰も口にしないし、何になりたいとか将来の展望に関しても一切言及がない。
どこの大学に行くとか、働くとか、この人たちのこの後のことがなんにもわからない!
(ひとりだけ美容師になりたいというキャラがいるけど)
家庭もほとんど映されないので、生活水準もわからない。
叱る人もないし、反対する人もいない。
だから悩みなんかない。
能天気そのもの。
そこがこの映画の良いところなんでしょうね。
ひたすら明るくて時々にやけたり笑ったりできて、アメリカのハイスクールにあこがれ感化されて、映画館を出てくると全員がトラボルタ歩きをしたという話を聞いたのを思い出しました(笑)
トラボルタの歩き方が独特なんだな~~。
グリースで髪をキメるのと同じく、歩き方もキメてないと気が済まない(笑)
それがこの人たちのすべて。
何度も言うけど能天気すぎる…(笑)
私は大人になってからこれを見たのだけど、中高生でこれを見たらさぞかし、カルチャーショックを受けたでしょう。
だって、日本の生徒達と違いすぎる~~~!!
感想と言うほどのこともない、ただ楽しい気分を味わう映画だと思います。
ちなみに映画館から帰ったらBSシネマで「サタデーナイトフィーバー」をやっていました。
トラボルタでダンス、歌…で、似ていると思われるかもしれないけど、ぜんぜん違います。
「サタデーナイトフィーバー」は、鬱屈した若者のあがきを描いたほろ苦い青春物語で、そこには真剣に生きようとしているのにその方法がわからず、悩み憂いもがく若者の姿があります。
ディスコキングの活躍という華やかでチャラいテーマに見えて、実は真剣な切ない物語なんです。
ちょっと「理由なき反抗」を彷彿させます。
「グリース」とは真逆の物語なんですね。
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