Yukiko

第三の男のYukikoのレビュー・感想・評価

第三の男(1949年製作の映画)
4.0
2020年12月23日
『第三の男』  1949年イギリス制作
監督、キャロル・リード。
この監督さんの『フォロー・ミー』が良さそうだ。

第2次世界大戦後、オーストラリアのウィーン。
アメリカから友人の依頼でやって来たホリー(ジョゼフ・
コットン)は作家。
着く早々、その友人が交通事故で亡くなり、葬儀に出席
することになった。
その葬式に参列していたイギリス軍のキャロウェイ少佐と
ホリーは知り合い、友人のハリ―(オーソン・ウェルズ)は
密売人だと言われる。
信じられないホリーが調べていく内に、ハリーの恋人や
知人らと知り合い、彼がいかに良い人かを語られるのだった。


この映画も初鑑賞。
映画のテーマ曲は有名なので知っていた。
アントン・カラスさんのツィター演奏とのこと。

映画の中では夜の場面が多く、暗い中での街頭の灯りの
陰影が芸術の域。

大観覧車を主役を前にして、斜め下から撮っている撮り方は
これも素晴らしい。
見惚れる。

オーソン・ウェルズさんの出番は少ないが、印象的!!
闇の中から灯りに照らされ、浮かび上がるホリー。
ハリーの叫びに、吹き出しそうにニヤニヤ笑いながらの登場。

笑う場面から始まるホリーの登場は、登場するたびに
困り顔が多くなり、最後は悲愴な顔で終わる。
インパクトがある役者さんだ。


話は面白い。
ホリーを良いと言う人と、悪党だと言う人とで、どちらを
信じるか板挟みになるハリー。
しかし、悪党の証拠を突き付けられ、次第にホリーを
やっつける方へと気持ちが傾くハリー。

この映画では、酷い場面とか見せないのね。
お棺の中の死体や粗悪な薬による副作用の患者や、
殺害場面とか。
一人、銃で撃たれた人はいる。
この頃はそういう時代だったのかな。
品が良い映画💛
Yukiko

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