ShunUjita

第三の男のShunUjitaのレビュー・感想・評価

第三の男(1949年製作の映画)
4.8
映画の教科書と称されることで名高い本作品であるが、奇抜な演出や斬新なアングルに慣れすぎている若い鑑賞者には衝撃的に映る。全てのカットはストーリーを理解させることだけを目的に緻密に構成されている。斜めになった映像、大きな影は一見斬新なものに思われるがすべてが物語に必要不可欠なものであり、無駄は一切ない。鑑賞者は物語を完全に理解することができる。映画の1つの完成形とも言える。音楽も現代的に考えると、映像と調和しているとは言えないにもかかわらず、この音楽だからこの映画が面白いのだと断言できるものである。オーソンウェルズのしたり顔、役柄に絶妙にマッチした体型が忘れられない作品である。
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