土星

ヨーロッパ一九五一年の土星のレビュー・感想・評価

ヨーロッパ一九五一年(1952年製作の映画)
4.5
危ないからと川沿いから連れ戻された少女がバーグマンにキスするところの純粋さに泣いた。
「自分で自分の真実をさがし求めようとする人は一人もいない」とロメールらによるインタビューでもらすロッセリーニにとって、この映画のバーグマンの真実の探究は必然的にブルジョワ機械と化した夫や母親からは理解されず、さらに共産党員や牧師さえ困惑させる。その孤独の精神はロッセリーニ本人も認めているようにシモーヌ・ヴェイユの人生を思い起こさせる。
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