三角関係に陥っている男女グループが、人類滅亡後の生き残りになってしまう。ポストアポカリプスにおける人間模様を描いている、SFサスペンス映画。
亭主関白タイプの大富豪、愛のない結婚生活に喘いでいる夫人、夫人を横恋慕する生真面目な弁護士。この3人が、人類の生き残りとなり、スッタモンダを繰り広げる。冒頭の闘鶏シーンに結末を暗示させるところが面白い。
生存を主題にしたサバイバルではなく、夫婦関係を主題にした人間ドラマの方向へと物語が転がっていくため、世界観と内容のあいだに乖離現象が垣間見られるが、プエルトリコをロケ地にした、シチュエーション作りは見応え満点。
弁護士視点の破滅的な恋狂いぶりと、切なさマックスの不条理劇が大きな醍醐味。鑑賞後、往々にして女性は"リーダーシップが取れるオラオラ系の男を本能的に選ぶ"という、現実を叩きつけられること請け合い。