牛猫

スーパーチューズデー 正義を売った日の牛猫のレビュー・感想・評価

3.2
アメリカ大統領予備選挙を舞台に、選挙戦の裏側をスキャンダラスに描いた話。

ジャケット写真が秀逸。

ライアンゴズリングの演技が良い。笑顔の裏にほんのり漂うサイコパス臭というか、肚の内を見せてなさそうな感じがハマってた。
脇を固めるフィリップシーモアホフマンやポールジアマッティも磐石すぎるキャスティング。反面想像通りの末路すぎて面白みに欠けるかも。ジョージクルーニーも本物の政治家さながらの胡散臭さで最高だった。終盤のライアンゴズリングとの駆け引き合戦は痺れた。

裏切りや駆け引きが当たり前で誰が敵か味方か分からない政治の世界。こういう作品を観ると政治家は余程神経が図太くないと務まらないと思ってしまう。
邦題に正義を売った日と冠している割には同じ党派同士の争いに終始していてスケールが小さめなのがやや気になった。
現実の大統領選の裏ではこの映画以上にもっとドロドロとした闘いが繰り広げられているのはマイケルムーアのドキュメンタリーでも見たし、理想や情熱だけでやっていけるほど政治の世界は甘くないってことも分かるけど、それでも本気で物事を良くしたいと考えてる人に指揮を執っていってほしいと思った。
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