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広島仁義 人質奪回作戦の一のレビュー・感想・評価

広島仁義 人質奪回作戦(1976年製作の映画)
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好き!『徳川女刑罰絵巻 牛裂きの刑』『女獄門帖 引き裂かれた尼僧』など東映エログロのカルト監督・牧口雄二の広島ヤクザもので、どんなもんかと思えば中島貞夫『暴力金脈』とも重なる総会ヤクザの話に。インテリ風の地井武男が爆弾を仕掛けられた車から脱出するシーン、ペッパー警部をBGMに片桐竜次のスケがシャブ打つシーン、松方弘樹&小林旭&室田日出男かつての兄弟分が東京で再会するシーン、相変わらずリンチされてる川谷拓三など、ほんのりスラップスティックで抜けていて、随所に湧き上がる謎の多幸感。かと思うと、松方がソードオフ・ショットガンを手にひとりで立ち向かう廃車工場でのクライマックス銃撃戦はニューシネマ風でウェットに締める。夏八木勲が拳銃を撃つ姿がめちゃめちゃキマっててステキ。
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