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肉体と幻想/肉體と幻想のfilmoutのレビュー・感想・評価

肉体と幻想/肉體と幻想(1943年製作の映画)
3.6
タイトルは『肉体と幻想』(原題:Flesh and Fantasy)だがどちらかというと肉体と妄想という印象のオムニバス。

一話目のベティ・フィールドの話、1940年代の感覚だと今の感覚とだいぶ違うだろうなと思ったが結果的にそれも自己暗示や強迫観念による価値観というところを描いていた。
むしろ現代の方がカメラの補正やフィルタ、覆面、匿名のアカウントというものがプライバシーを守ってくれる一方、多様性のおかげで己の価値という核に至るまでのバリアが何重にも張り巡らされているため自己を肯定しづらいような気もする。
二話目のエドワード・G・ロビンソンは精神薄弱で何かに取り憑かれ可哀想な最期を迎える、みたいな役回りが多いのがなんとも。
三話目も夢に翻弄される男の話で通してオムニバス形式なのは見やすいがストーリーテラーがほとんど作品を語る監督の役割を果たしており、観た後の楽しみはそんなにない。
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