地球とは異なる世界で、初めて宇宙船を打ち上げる軍人たちの青春を描いたアニメーション。
本来ならば、まず語られるべき物語があって、それを表現するアニメーションがある、というのが順序だと思う。だが、この映画においてはアニメーションの技術が物語を遥かに超越して、映画の主役にまでせり出してしまっている。脚本があまりにひどいということもあるけど、その欠点がロケット発射の圧倒的な作画力によってすべてが帳消しになってしまう、という恐るべき矛盾を孕んでいる。ほとんどのスタッフが二十代というのがまったく信じられない。