てつこてつ

ディパーテッドのてつこてつのレビュー・感想・評価

ディパーテッド(2006年製作の映画)
3.6
香港オリジナル版のファンだけに、あまりこちらのハリウッドリメイク版には期待していなかったが、こちらも本家に負けず、十分に見応えあった!さすが、マーティン・スコセッシ監督。

何よりも、キャストが豪華。オリジナル版のトニー・レオンにレオナルド・ディカプリオ、アンディ・ラウにはマット・デイモンを揃えてきたってのは凄いし、二人とも若いねえ。

オリジナル版では、どちらかと言えばトニー・レオンがメイン扱いだったが、このリメイク版では、しっかりマフィア組織に潜入した捜査官と警察に送り込まれたマフィアの親分に恩がありながらも出世欲が強い野心家の描かれ方が平等。ただ、あまり感情を出さずに常にクールで哀愁漂うトニー・レオンの役どころが好きだったので、アメリカ人らしく感情を爆発させるディカプリオのキャラクター設定は、個人的にはあまり好みではない。もちろん、ディカプリオの熱演には非の打ち所はない。

映画館からマット・デイモンを尾行するディカプリオの一連のシークエンスはオリジナル版にもあった流れだが、こういう部分の見せ方はスコセッシ監督ならではで見応え満点。

女性セラピストの役どころは、ちと、都合良すぎる気し、ただの浮気者じゃんとか思うけど、まあ、ストーリーの骨子の上では重要。オリジナル版にはないキャラクターとしてマーク・ウォールバーグが登場するが、確かに勧善懲悪を望みがちなアメリカの観客を納得させるには非常に重要な役どころで、エンディングをあのような形に変えたのも納得が行く。

でも、結局のところ、ジャック・ニコルソンがマフィアのボスにキャスティングされている時点で、その強烈な存在感で、美味しいところは全部彼が持っていったという・・😂
てつこてつ

てつこてつ