かんさか

ファイト・クラブのかんさかのレビュー・感想・評価

ファイト・クラブ(1999年製作の映画)
3.8
現代人が多くのモノに囲まれ消費する「物質主義」的な生活を余儀なくされていることは同時に、そのカウンターとしての「精神主義」を暗に示しているとも言える。

物質主義に毒された現代人は、モノへの執着から脱した精神主義の世界で生きることへの憧れを抱くが、我々の生きる資本主義経済は他でもないカネという物質によって動いており、それを破壊しても幸福とは言い難い。

本作は、物質主義的な現代への警鐘であると同時に、精神主義一辺倒に陥る怖さの提示としてのメッセージを併せ持つと思った。
かんさか

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