みかん

ファイト・クラブのみかんのネタバレレビュー・内容・結末

ファイト・クラブ(1999年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます


ラストの展開ネタバレしてます!
本作見てない方への配慮はしていないので、ご注意ください!


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前情報なしで見たから、全然展開読めなくて、どういう話??って結構戸惑いながら見届けた。
タイトルから、男の熱い魂のぶつかり合い的な作品かと思ったら、全然違った。

眠れない夜を発散できる"ファイト・クラブ"。
暗い地下のその場所で、どん底に堕ちて這い上がる。
ブラピ演じるタイラーは、それを自分にも他人にも求める。


私には正直よくわからない世界だった。。。
痛みを受けることで、自分がこの世に存在し、生きているという事実を確認する。
殴りあってハイになる、絶望して這い上がる、一種の自己破壊衝動はまだ分からんでもなかったけど、犯罪行為しだしたあたりから、他人を巻き込んでまじで何したいかわからん過ぎた。
他人に求めんな、勝手にやっててよ、とも思いながら見てたんだけど、会社で自分を殴り始めたところあたりから、タイラーは主人公の成りたい憧れの姿の投影で幻夢なんじゃ、と思いはじめた。
主人公の名前も明かされず、謎だらけだし。
マーラとの関係を見ても、自分だったらって思いが透けて見えたし。


ラストは、ある意味当たってたし、外れてた。
泣き場所を求めてた男がタイラーに求めたものはなんだったのか。
なんでタイラーは暴走したのか。
どっちの自分を生かすのか、殺すのか。
物質的充足による幸せを否定し、消費社会をぶち壊そうとしてたけど、壊して幸せになれたんかな?
理由とかないのかもしれない。
現実に憔悴しきってしまうと、まともな判断や幻想と現実の境がわかんなくなっちゃうのかな。

終わりかたはよくわからなかったです。

何で生きてるの?これも妄想なの??
うーーん。
人が壊れて再生する作品って感じでした。
エンディングで一瞬映る男性の象徴は、綺麗なものを壊したい衝動なのか、本作の男性性を印象づけたかったのか。

マーラとの関係も、彼女の弱さが自分を見ているようで、上手く向き合えなかったのかもしれない。
最後に彼女を好きだと認めることは、自分の弱さを受け入れたってことで、タイラーとの決別を決意できたのかなと思った。

エドワード・ノートンの躁鬱な表情は凄かった。
けど、楽しみかたが良くわからない作品でしたね。
作品にもよるけど、こういう作り手のメッセージ性を強く感じる作品ってどうも苦手っていうか。
娯楽として楽しみにくいというか。
私がそう感じているだけかもしれないし、理解できてないだけだとは思うんですが。

どうでもいいんですが、ブラピのバスローブやスリッパがモコモコで可愛いかったんだけど、なんでこんな可愛いの着てんのか謎でした笑。
みかん

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