なんかもう説明もむずいわ。満たされない日々の中、不眠症に悩んでいたエドワード・ノートンこと「僕」です、がブラピこと「タイラー・ダーデン」と出会い、拳で語り合ったあたりから、秘密の殴り合いクラブが大流行して、どんどんカルト化する話、でいいか？
もう随分前の作品で、実はネタバレも知っていて、まあやっつけとくかぁで視聴したら、まあびっくり。それでも超面白かったわ。ネタバレて言葉嫌い、全ての映画がトリックでできてるわけじゃねえし。
それよか、デヴィット・フィンチャーが求める「映画美」みたいなものと、ブラピ演じる「タイラー・ダーデン」の超魅力と、エドワード・ノートンの役者としての底力が奇跡的に融合した、大傑作だと思います。丁寧かつ、乱暴に、観る人の裏側に潜むものを刺激するというか。今のところフィンチャー最高傑作ですね、すごくデタラメなものを見せられた、と思う人もいるかもしれないけど、荒み爛れきった映像作品の最高峰じゃねえだろうか。
もう20年以上も前の映画でここまで強烈に味がするの、異常だろ。面白え、これが面白えとか言う危険性に、恥ずかしげもなく酔いしれたいぜ。タイラー・ダーデン、エヴリホエア、全ての人間の奥底に、危険性は眠っている。そんな気がする、してくる映画です。未視聴の方は是非。
