yukihiro084

ファイト・クラブのyukihiro084のレビュー・感想・評価

ファイト・クラブ(1999年製作の映画)
5.0
結局、語り口、語り方なんだ。
小説だって、映画だって。

この間、レビューを書いた(黙秘)の
原作はユニークで、主人公のドロレスが
取調室で警官たちに語る(独白)で
構成されている。だから、次に彼女が
何を言い出すかわからないし、
言っていることが本当かどうかわからない。
最初っから最後まで、彼女の独白なんだ。
ブラピが主演した(ワールドウォーZ)の
原作もユニークで、徹底してリアルに
(Zとの戦争)を関係者のインタビュー形式
にしたものだ。いろんな立場の人物への
リアルなインタビューで構成させた原作なんだ。
面白いよね。面白い。映画だってそうだ。
1つの出来事を、1年前から描くことも
5分前から描くのも自由なんだし、
なんだったら、逆回転していってもいい。

全ては語り口なんだと思う。
よく出来た映画は、よく出来た語り口なんだ。

(ファイト・クラブ)この作品は、
カテゴリーやジャンルは何に分類されて
いるのだろうか?あえて言えば
(カテゴリーがファイト・クラブ)か。

圧倒的な語り口。
誰もマネもできないので、似た作風や
近い雰囲気の作品すら生まれない。
そんな作品、他に見当たる?
模倣することが、ダサいことだって
みんなわかってるんだよ。
語り口がズバ抜けているから、
誰も手が出せないんだよ。
そんな作品、他に見当たる?

20世紀の終わりに誕生した
ユニークネスな一本。
yukihiro084

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