ヤマト

悪人のヤマトのネタバレレビュー・内容・結末

悪人(2010年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

【 やっぱり俺は悪でいる 】
 報われない、救われない世界に心が痛む。
 悪人、祐一を生み出したのは母やその時の環境、増尾や佳乃である。
 僕はそう考えている。なぜなら彼ら彼女らの性根の悪さが巡り巡って祐一の犯行につながったからだ。佳乃の父には気の毒だが。
 とはいえ結局最後の最後で最大の悪事を犯した祐一は、一番悪人ということで間違いなさそうである。
 では性根がそうなのかと言われれば僕はそうではないと考える。そもそも根っからの悪人に、光代のような純粋な人が近づくことはない。心が汚れている人は、海の朝日を見て感動しない。
 ではなぜ最後に祐一は、光代にあんなことをしたのか。それは、こんな素敵な人が世間から極悪人とされているボクと一緒にいて、傷つけられたら困るからである。だから祐一は、再び悪人になったのだ。
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