ごっちん

悪人のごっちんのレビュー・感想・評価

悪人(2010年製作の映画)
5.0
全編に渡って漂う空気感は、70年代の野村芳太郎映画を観ている様な感覚に囚われる。

この世の悪って何だろう?殺人犯に同情の余地は無いにせよ、この世の中には様々な悪人が居て、様々な善人が割を食ってる。

この物語はメインテーマこそ主人公に重きを置いているが、様々な悪人がサブストーリーで暗躍する姿も克明に描いており、非常に身に詰まされる映画だった。

李相日監督は、最新作の「怒り」でも思ったが、女性の描き方が心底エグい。美人を美人として扱わず、生々しく本質を付いてくるのが、本当に気持ち悪い程、鋭い。
ごっちん

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