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キートンの西部成金/キートンのゴー・ウェスト!のkazu1961のレビュー・感想・評価

3.8
▪️Title : 「キートンの西部成金」
Original Title : 「Go West」
▪️Release Date:1925年公開
▪️Production Country: アメリカ
🏆Main Awards : ※※※
▪️Appreciation Record :2020-130 再鑑賞
▪️My Review
いつものキートンの派手なアクションは少ないけれども、地味ながらも魅力的な作品です。キートンと雌牛の愛を描いた傑作ですね。
前半は笑いが少なく、静かな展開。キートンと雌牛の出会いと愛情をゆっくりと描いています。だだっ広い荒野でキートンがゆっくりと演じている印象です。
しかし、後半で一気にキートンらしさが炸裂します。1000頭の牛が逃げ出します。それをロサンゼルスの出荷先まで運んでいくキートンですが。。。ブティックが、床屋が、はたまたデパートが牛の大群で溢れかえります。都会は大パニックになり、さながら動物によるパニックムービーのような様相を呈してきます。この辺りのスケールがキートンの作品ですね。アクションは少なめですが多数の牛を巧く演出して出来上がった笑いはやはり秀逸です。
キートンが雌牛に恋をする、その奇抜な着想点が素晴らしく、本作はチャップリン映画のペーソスを取り入れたものだとの指摘もあるくらいです。(相手は雌牛ですが(笑))
そして、ラストは如何にもキートンらしい「ハッピーエンド」、観ていてやはり楽しい作品です。
物語は。。。
何をやってもダメなキートン、貨物列車無賃乗車の旅をします。西部の荒野で転がり落ちて、カウボーイ見習いとなりますが、失敗の連続。その中で雌牛の「ブラウン・アイズ」だけには何故か好かれます。彼女もまた牛仲間から仲間外れにされていたから。キートンは生まれて初めての友人と寝食を共にしますが。。。

▪️Overview
「キートンの栃面棒」(セブンチャンス)に次いで製作されたバスター・キートン主演喜劇でキートン自身原作脚本監督したものである。
監督はバスター・キートン。出演はバスター・キートン、キャサリン・メイヤーズ、ハワード・トルースデール、ブラウン・アイズ(雌牛)、ジョー・キートン。
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