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レッド・ムーンのtjZeroのレビュー・感想・評価

レッド・ムーン(1968年製作の映画)
3.6
1881年のアリゾナ。フリーランスで軍に協力していたスカウト(=偵察)マンのサム(グレゴリー・ペック)は、任務の途中で先住民に育てられた白人女性(エヴァ・マリー・セイント)と混血児を保護する。
ふたりを自身の農園に連れ帰ったサムだったが、息子をとり返そうと殺人鬼のサルバベが忍びよる…。

逃げて→隠れて→迎え撃つ…というシンプルな構成なのだが、天候(砂嵐、雷雨、霧)やロケーション(砂漠、谷、崖、川)をうまくドラマに絡ませて、効果的に物語っていく。

原題の”忍びよる月”そのままに、迫りくる敵の姿を最後までハッキリと見せないのも効果的。サスペンスも、クライマックスでの盛り上がりも、共に高まっている。

『アラバマ物語』や『おもいでの夏』など現代劇が得意なロバート・マリガン監督による手堅い演出。
畑違いの西部劇でも、冴えた腕前を発揮している。
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