回想シーンでご飯3杯いける

ファインディング・ニモの回想シーンでご飯3杯いけるのレビュー・感想・評価

ファインディング・ニモ(2003年製作の映画)
3.5
ピクサーの長編5作目。主人公はカクレクマノミの親子。何となく知っている魚だったけど、この映画がヒットした事で「カクレクマノミ」っていう名前を初めて知ったよね。

ビジュアルは可愛いけど、幼魚として生まれる直前に起こった事件がきっかけで、父子家庭になってしまうという、実は辛口な設定。公開当初は子供のニモが、父マーリンから自立する話として見ていたのに対して、20年経った今だと、180度見え方が変わって、親の子離れの話に見えるという。さすがピクサー、大人の鑑賞に堪えうるメッセージ性を内包する作品になっている。

「モンスターズ・インク」の石塚英彦 & 田中裕二、そして本作の木梨憲武と、ディズニー映画の吹き替えで芸人やテレビタレントが積極的に起用されるようになった時期でもある。芸人だからダメという訳じゃなく、既に人物像としてお茶の間に定着している人を起用する事で、作品独自の世界観を作る妨げになってしまうという点で、今もこの手の声優起用には反対です。今回のピクサー・マラソンも全て字幕版で鑑賞中。