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誰も知らないのhinのネタバレレビュー・内容・結末

誰も知らない(2004年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

長男の明ら成長期真っ只中だし、下の子達も決して栄養のあるものをたくさん食べられているわけじゃないのに、それでも身長は伸びるし髪も伸びる、足も大きくなるんだよなあ。
明がサイズの合う靴がなくなってからは、ずっとビーサンを履いているところとか、妹に「お兄ちゃん風邪?変な声。」と言われてしまうところは、変声期をあらわしているのかな、など、細かいところにキュッと胸を締め付けられてしまった。

題材になっている巣鴨置き去り事件では、母親は実際には5人子供を産んでいて、第三子の次男は生後間も無く死亡、第五子の三女は長男の遊び友達に殺されていたというので、映画はまだ事故だけれどとても辛い。

中学生のサキは援交まがいのことは知っていても、救急車や警察を呼ぶという考えにはならないのか…という虚しさもあり、所々止めながらなんとか観終えた。

是枝作品は妙な生活感というか、リアリティがあってしんどくなる。
だけれど、こういう子供たちが確かに存在しているということは、忘れちゃいけないし、責任感のない子供のような大人ほど、子供を産むのもまた事実だな、と思った。

とりあえず気分が重いので、これから頭を空っぽにできる映画を観よ…。
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