IbukiTokumitsu

誰も知らないのIbukiTokumitsuのレビュー・感想・評価

誰も知らない(2004年製作の映画)
3.7
柳楽くんすげー、目がすごい。
悲しそうで何か言いたげで、
能動的に何かを解決するためのアイディアも実行力もなくて、だけど、このままじゃダメなんだって分かってて、誰が悪いって、ネグレクトした母親なんだろうけど、でも、朝起きた瞬間に涙を流している母の姿を見ている彼は母のことを責められないのかな、、
誰も知らない、自分たちの存在。
発狂したくなるくらい永遠の暇とカップヌードルとお菓子だけ渡されて、
何を目標に何に向かって生きていけばいいんだろ。
それでも時々、マニキュアを塗ってくれた母の手、バットの振り方を教えてくれた先生の手、夜明け前に孤独な女子高生が握ってくれた手。そういう、人との繋がり、なんていうと陳腐だけど、
一瞬の、誰も知らない存在である彼らを認めてくれた、繋がってくれた他者こそが、生きていく目的になったのかなぁ。
実際にあった事件なんだもんなぁ。
大人っていうのは、年を取って大きくなったら一律に「大人」って表現しなければいけないのが酷だよね。大人とカウントしちゃいけない人だって大人の中にはいて。
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