万引き家族のパルムドール受賞記念に。
この映画は泣いたなぁ〜2ガロン泣きに泣いたわ。辛過ぎてもう一度見直す勇気は無いのだが本当に良い映画だった。
実話を元にした、ネグレクトの親に育児放棄された兄弟の物語。兄が兄弟を支え必死に生きているが，妹が不慮の事故で死去してしまう。
無責任親にYOU。なまじ嫌味なキャラじゃないことが凄いリアル。本当は超ワガママなのに、ちょっといい人感が出ているのがメチャクチャ説得力あるんだよな。
一番上のお兄ちゃんに柳楽優弥。少年から青年になる途中の絶妙な時期ですな。蛹の状態の少年の持つ美しさが最も発揮されてる。いい状態で撮影されたなぁ。
また子供達が健気なのが泣ける。貧しいなりに公園で遊ぶ兄弟。楽しそうに水遊びをしてたのが悲しいわ。
少年野球に興味をもったりしても家の事情でできなかったり、お風呂に入っていないので同級生に「あいつ臭い」と言われたりして肩身が狭い思いをする辛さ。
不登校の女の子と仲良くするが、売春で手に入れた寄付金を受け取れられなかったりとか、もう見てて痛々しい。
事故直前に末の妹をついカッとなって怒鳴っちゃうんだよな。その時のどうしていいか判らない妹が上目遣いでジッと見つめるあの表情…思い出しただけでもウルウル来る。今レビューを書いててもこみ上げてくるモノがある。
きっと、現実は小さな子はもっとグズる事も多かったろうに…。映画で見る以上に現実は甘くなかっただろうに…。
そんなことを想像しながら見てたら、モノレールに乗り妹の死体を埋めにいくシーンで涙が止まらなかったよ。
しかもこのシーンでテーマ曲“宝石”が流れる。だめだこりゃ。泣くなって言う方が無理だよ。
エンドロールが終わってボロ亡きしているのを、他のお客さんに次々と見られたのも思い出の一つ。
今作の素晴らしさと共に、メンタルをだいぶ破壊されたので万引き家族を観に行くのを迷っている。
