是枝裕和監督による、実際に発生したネグレクトについての事件を題材にした作品『誰も知らない』(2004)を鑑賞しました!
この作品は、主演の柳楽優弥が弱冠14歳ながらにしてカンヌ国際映画祭で男優賞を獲得したり、タランティーノ監督がこの作品を絶賛した事などでも有名です。是枝監督は構想に15年もの歳月をかけたんだとか。
個人的な感想を述べると、正直『万引き家族』よりも心にくるものがありました。これは何よりそのリアリティの差でしょうか。この作品で描かれる子供たちの姿は本当にありのままの日常を切り取ってそのまま貼り付けたかのような感覚を覚えます。'何気無い'というのを映し出す事が如何に難しいことか。それを分からせられたような気がします。
また秀逸なのがこのタイトル、『誰も知らない』。これ程壮絶なドラマが有りながら、文字通りにこの事を'誰も知らない'んです。ラスト辺りのコンビニでアポロを買うシーンでの店長さんの言葉が胸に突き刺さります…。
母親役のYOUも好演しており、どこをとっても光るものがある素晴らしい作品でした!