映画としてストーリーが面白いかって言われたらそうではないけれど、のたーっと進んでいきたまに小さな事が起こって、でもがつんとくる事はなくてって、こういうのが人生だろうし表したかった郷愁なんじゃないかなあ。
自分でも言葉には出来ない何とも言えない気持ちを、しっかり掴み所なく表現している様な気がする。
出演がクレイジーキャッツというのも大きな要因。
ハナ肇やはりいい。
東京商事のジャズ好きのサラリーマン達であると同時に、クレイジーキャッツとしてジャズを愛してきた彼らそのものであって。語らうシーンは自然と泣いてしまった。
80年代の東京や家族、人々の雰囲気がどのカットからもじわーっと伝わってくる。
サラリーマン、愁いとジャズ、そして東京。そろってる。
懐かしい気持ちに涙をにじませたい時にはとてもいい映画。