昔一度観たんだけど、まったく内容が思い出せずゴダールの名作をもう一度再鑑賞。
なんで思い出せないか観て分かった。内容が薄すぎる。ゴダール映画らしいカラフルな赤と青と黄色を無理矢理でも混ぜるあの映像。車を走らせるシーンでのカラフルな光。ゴダールの映画っていきなり見せられてもゴダールの映画だと当てられる自信がある。内容はないけど、映像とかは覚えられる。
「ねえ、ピエロ」「フェルディナンだ」というコントみたいな掛け合いも印象的。詩的で絶対にしないような会話はまさしく映画ならではな感じ。人生は物語のようにはいかないよねという彼女に、いやそんなことないよという彼ならではの、会話なんでしょう。
彼の死よりも、海に照らされる光の方が綺麗という皮肉なラスト。溝口リスペクトのラストらしいのだけど、今作のラストも「山椒大夫」のラストもどちらも素晴らしいな。終わり良ければ全て良し。