Cisaraghi

気狂いピエロのCisaraghiのレビュー・感想・評価

気狂いピエロ(1965年製作の映画)
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終始お天気の良い南仏地中海の海辺が、瀬戸内地方のようだった。瀬戸内海が日本の地中海と言われるのも納得。植生まで似ている気がした。最初の方のお洒落なパリのシーンを除いた全編に渡る麗らかな地方の景色がなければ、いくらフランスの色使いがアートでも、アンナカリーナの体の線が魅力的でも、多分見るのがもっとツラかった109分。どこに現実との接点があるのかないのかよくわからなくて、後からジャケットの粗筋を読んで、へーと思った程度には話が見えてなかったが、多分それは大したことじゃないのだろう。

どこから調達したのか不明だった2人の服は、一貫してオシャレ。画面も隙なく軽やか、かつオシャレ、映画自体もジャン=ポールベンモントも軽い印象を残すのがフランスらしい、のか、ゴダールらしいのか。

最後の方に出てきたキラメく海を背景に怒ってるおじさん、よかった!
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