ひでG

許されざる者のひでGのレビュー・感想・評価

許されざる者(1992年製作の映画)
4.1
観ていたけど、書けていない、書いていない映画をもう一回観ようシリーズ⑦

1992年公開、少し経ってから、レンタルDVDで視聴。
クリント・イーストウッドが監督として、次々に良作を輩出していた15年間くらい僕が映画館から遠ざかっていた時期と重なる。
家でもきちんと観てたはずだけど、やっぱり「ボーッとして」たのかな、

それと「観た後書く」と言うことをしていなかったので、イーストウッドの凄さを留めて置けずに、気付かずに見落としていたことが多い。(今のように、「観たら書く」は映画の観方の質を高めてくれる作用があるのかもね😃)

さて、本作は、監督イーストウッドが、「マジで只者じゃないぞ!」て、また、また、また、この初期作でも見つけるアカデミー作品賞映画。
イーストウッドが「最後の西部劇」と名付けた通りの堂々として名作でした!

この映画の凄いところ、当たり前にやっているので素通りしちゃいそうだけど、3人の大物俳優の見せ方が凄いね。

賞金稼ぎの手伝いをする旧友ネッドを演じるモーガン・フリーマン。
賞金稼ぎの殺しへの協力を頼みにいくイーストウッド。
最初、ネッドは口では「そんなの今更できない。」と言うが、ずっとこの機会、昔やっていたことを忘れていなかったんだ、ってことがさりげなくバックに映るもので分からせるシーン。

主役のビル(イーストウッド)と悪役の保安官(ジーン・ハックマン)2人の強さ、怖さの見せ方の段取りも上手いねえ〰
最初から、怖い人、出来る人って出さないのね、そこが実に巧み、

イーストウッドと言えば、「ダーティーハリー」の決め台詞。
ここでは、それをジーン・ハックマンに言わせちゃうあたりも、結局、悪も正と分けられないぜって言ってるみたいに感じた。

現代の視点から言うと、ビルの行動は許されるものではないし、理解し難いだろう。

だからこそ、あのエンディングのナレーションが効いてくる。

そう、彼の本来の姿を知り、理解できた人はこの世にひとりだけだったと。

映画を勉強したいのなら、この一本!です。
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