藍住

21グラムの藍住のレビュー・感想・評価

21グラム(2003年製作の映画)
4.0
加害者と被害者。
そして、彼らに引き寄せられるように繋がってしまった偶然そこにいた人。
心臓を巡って交差する3人の男女。
やり切れない。
だが、最後は赦しと彼らのこれからを生きる未来が見えた。それが私にとっては救いだった。

心臓を移植され、別人のように生き生きしたポールが自分は何者なのか、これからを生きていく中で何ができるか自問するけど、結局人生の中でやれるなんて本当に限られているんだなって思ったら辛くなってしまった。
それでも、彼の行動は間違いなく彼らの人生をまたひとつ変えた。
私達は気が付かないだけで、日々誰かに生かされて、誰かを生かしている。
どこかで誰かが死に、誰かは生まれてくる。
命は巡り巡って、繰り返される。

こういう映画を観ると、イニャリトゥ監督はやっぱり好きだな、と再確認。
観て良かった。
藍住

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