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21グラムのardantのレビュー・感想・評価

21グラム(2003年製作の映画)
4.9
これが優れた作品であることは間違いない。
時間の交差した描写の中から、見る側は、その出来事の原因と結末を交互に想像し、確認する。

ギジェルモ・アリアガの脚本と、あとに『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』等で数多くのアカデミー賞を取るアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥとの本来の組み合わせ、そして、ショーン・ペン、ベニチオ・デル・トロら出演者の素晴らしい演技。それにも増して、惜しげもなく裸体をさらけ出すナオミ・ワッツの姿に、彼女の役者魂を感じてしまうのだ。

この作品は、彼女が主演した『愛する人』(2009,ロドリゴ・ガルシア,米・西)と構成等が似ている。
そして、その作品のように、我々は、ラストに一筋の希望の光を見ることになる。

『21グラム』のタイトルは何なのか、あまりにも秀逸なこのタイトルの意味するものを考えてみるためにも、私はこの作品を強く薦めたい。
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