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ビルとテッドの大冒険のkanaco4月末までお休み中のレビュー・感想・評価

ビルとテッドの大冒険(1989年製作の映画)
4.0
映像もノリも古いが、それが逆にPOPでレトロ可愛い、難しい事や細かい事をツッコむのは野暮なタイプのゆるゆるなSFコメディ。陽気でおバカな高校生2人組が落第を免れるために電話ボックス型のタイムマシンで歴史の偉人たちに会いに行く。主人公2人も偉人たちもずっと楽しそうで、私もつられて楽しい。(140文字)

****以下ネタバレあり&乱雑文****

私が気分が滅入った時に鑑賞したら、元気になれる作品のうちの一つ。この作品は1989年制作。当然の如く映像もノリも古いが、それが逆にPOPでレトロ可愛くていいし、何より頭空っぽで見れるお気楽さがいい。若い上に元気でコミカルなキアヌ・リーヴスも堪能できる。今の渋さからは考えられない(笑)

楽器もろくに弾けないが、ロックスターを夢見ている大親友の二人組、ビルとテッド。あまりにも高校テストの点が悪く、教師から優れた歴史研究発表をしなければ落第にすると言い渡されてしまう。頑張ろうとするもうまくいかず困った二人の前に、謎の宇宙人ルーファスが現れ、2人に電話ボックスを渡す。その電話ボックスはなんとタイムマシン!落第を防ぐためにビルとテッドは過去を旅行し有名な世界の偉人達に会いに行く!…という話。

難しい事、細かい事を言うのは野暮なタイプのゆるゆる~なおバカSFコメディ。過去改変におけるロジックとかパラドックスとか、そういうものは全てポイっ。ノリだけで元気よく進む。「ご都合主義」「内容がない」と言われたら、そうなんです~💦でもそこがいいんです~😂としか言いようがない(笑)言い訳できない😅

主人公のビルとテッドが魅力的。劣等生でアホな二人だし、ケンカが強いとか一芸秀でているとかそういうわけではない。強みと言えば、その根明さからくる能天気さ、何だか分からくても取り敢えずやってみるという行動力。二人がお決まりのギータポーズをとれば、気分だけは無敵。おしゃべりもシンクロばっかりだし、いつだって気が合っている。見ていて「おばかwwww」と笑いながらほっこりする、にくめないキャラクター。

私の感覚としては、極端なところを引き合いに出すと、スタンド・バイ・ミーの友人たちのような…つまり「あの12歳の時のような友だちはもうできない もう二度と」というような友情を、永遠に続けている、稀有な2人組のイメージ。しかも、続編までみれば、以後30年もこのままだという事が分かる(だからスタンド・バイ・ミーのような感傷やノスタルジックさみたいなものは逆に一切ない)。それってすごくファンタジーだし、コメディだし、何で成立するかって、「彼らの住む世界」から2人が愛されているからだと思っていて、それが「幸福な物語」でいいなぁと思う。

登場する偉人たちは、ビルとテッドが勉強ができないこともあり(笑)、有名な中でも有名な偉人ばかり。彼らは何故かそろって物分かりがよくて、全員、なんでそんなテンションでいられるのか不思議なくらい、ずっと楽しそう。ソクラテスおじいちゃんが、ずっとはしゃいでいて可愛い。

今作のタイムマシンは電話ボックス。あれって、確かに街中に突然ポツンとある小さな隔離スペース。ありがちな怖い話でも、電話ボックスに入って異世界と通話ができたり、そこに閉じ込められたりと怪異が起きるポイントだった。ドラえもんにもアイテムあったし、ちょっと夢ある付加設定がつけやすいスポットなのかも。でも今は公衆電話が減っていく世の中で、電話ボックスってはさらに見なくなってしまった。そもそも公衆電話の使い方、もう忘れてしまったな~。受話器上げてから10円玉入れるんでしたっけ??