こたつむり

ビルとテッドの大冒険のこたつむりのレビュー・感想・評価

ビルとテッドの大冒険(1989年製作の映画)
3.6
♪ アクセル踏み込めー!うぉー!
  まぶたを閉じるなー!うぉー!
  虹色に変わる それは太古の遺伝子

バカ映画…と伺って鑑賞しましたが。
なるほど。本作でバカなのは主人公の二人。ビルとテッド。潔いほどにアタマが“すっからかん”でした。年齢は高校生でも中身は確実に小学生。ナポレオンもジャンヌ・ダルクも知りません。ぴろぴろぴ~~。

これは。かなり。ヤヴァイ。ですよ。、
付き合っているとこ、ちらまでス、カ、スカにな、りそうです。ぴろぴろぴ~~。

でもねえ。気付くと楽しくなっているのです。
何しろ、彼らは下を向きません。悩みません。振り返りません。人生を最大限に楽しんでいるのです。ぴろぴろぴ~~。

だから、整合性だとか。必然性だとか。タイムパラドックスだとか。そんなことにアタマを使うのは意味が無く「退かぬ、媚びぬ、省みぬ」と前に進めば良いのです。ぴろぴろぴ~~。

勿論、物語も同様に前進あるのみ。
目の前に起きた事象を解釈することなく。
脊髄反射的に処理すれば良いのです。
それに現在が歴史となった時点で評価は下されるわけで。今はイケイケドンドンで良いのです。ぴろぴろぴ~~。

なお、ビルとテッドの特技であるエアギター。
彼らのお陰で巷に普及したのだとか。なるほど。まさしく歴史に名を遺しているわけですね。ぴろぴろぴ~~(←実はこれはエアギターのつもり。えへん)。

また、テッドを演じたのは若かりし頃のキアヌ・リーヴス。「変人」と称されることが多い彼ですが、本作の “すっ呆けた顔”が素かもしれません。何しろ、笑顔が心の底から湧き出た感じでしたからね。『マトリックス』や『ジョン・ウィック』の印象で捉えると確実に別人です。

まあ、そんなわけで。
何事においても突き抜けてしまえば幸せだと思える作品。積極果敢に知能指数を下げることが楽しむコツだと思います。愚息にも大好評でしたが、一応、僕も親なので…複雑な気分ではあります。
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