キミシマユウキ

イースタン・プロミスのキミシマユウキのレビュー・感想・評価

イースタン・プロミス(2007年製作の映画)
3.9
クリスマス前のロンドン、助産師のアンナの前に現れた身元不明の少女の日記が彼女を危険な世界へと引き込む……

『ヒストリーオブバイオレンス』
『スキャナーズ』の
!!デヴィッド・クローネンバーグ!!
監督によるギャング系映画。
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「既に誰かが王座に腰掛けてたら、
俺が王になれない」


痺れる、痺れまくるギャング映画。
クローネンバーグ監督作品ってなんかネットリしたグロ描写とホラーが印象的だが、今作とその前の『ヒストリーオブバイオレンス』はドツボ。監督らしさは出しつつ
、落ち着いた大人の暴力の世界へと導いてくれる。
とにかく主人公である謎の男の魅力が今作の良さの全てと言っても過言ではなく、自分に子宮があったら想像妊娠してしまう程の色気……。

主演のヴィゴモーテンセンが凄い
『ヒストリーオブバイオレンス』でも良かったが今作ではさらにパワーアップ。特にサウナでのフルチン乱闘シーンは映画史・サウナ史どちらにも残る歴史的な名場面だ。
個人的にはベタだが舌でタバコを消すシーンでときめいた。
ヒロインはナオミ・ワッツ。
相変わらず年の割にお美しいです。(失礼極まりない)
あとはヴァンサンカッセルが女々しい2代目ボスをやっていてそっちの想像も捗った。

ちょっと癖の強いクローネンバーグ作品の中でも比較的見やすく、無機質でカッコ良い1作。
それにしてもやっぱロシア人って怖いな。

クローネンバーグ作品好き、ギャング映画すき、そしてヴィゴのフルチン乱闘を見たい方にはオススメの作品。