労働改革への風刺とヒューマニティの復権を描いており、公開からおよそ1世紀が経過しようとしている2020年現在の鑑賞に耐えうる強度と普遍性を持っている。
昨今でもAIの台頭についての議論が盛んだが、機械労働に対する脅威と盲信は未だに生活の中心に横たわっており、科学や文明の「進歩」が止まらない限りこの作品の持つ批評性は色褪せないだろう。
人間が引き起こすエラーをスラップスティックな笑いに昇華しているが、それこそ機械による自動化・効率化の波に対抗するチャップリンなりの戦略とも考えられる。
つまり機械に頼る事で避けようとしている「失敗」の中にこそ人生の豊かさが隠れているのだ。
(なんて型にハマった定型的な感想!恐らく↑のような角度は散々語られ尽くしているはず。俺こそが反復と再生産を繰り返す機械なのかもしれない。)