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ホワット・ライズ・ビニースのRのレビュー・感想・評価

3.8
えらい悪評が目立つ作品やけど、結構面白かった。ってか、予想外にめっちゃ怖くてビックリし続けてしまった。はー。怖かった。ストーリーはホントどーでもいいんやけど笑 序盤、となりに引っ越してきた夫婦の、奥さんが庭で取り乱してるのを見、その後旦那さんが人間くらいのサイズの荷物を車に積んでいるのを見て、アイツが奥さんを殺したのでは?と疑い始めるところから、主人公クレアの精神的なバランスが崩れ始める。自分の家の中で、ヒソヒソ声が聞こえたり、殺されたであろう隣の奥さんがバスタブに現れたりする。突然バン!って音が鳴るふつーのホラー演出に、何度も驚かされてしまったクッソ笑 どうしたんだと心配するクレアの旦那ノーマンは、彼女の方がおかしいんやわと思ってカウンセラーにかかることを勧め、セラピーが始まるのだが、同時に、霊媒を信じる友達とコックリさんをやり始め、そっちにどんどん傾倒、キチガイがエスカレートしていく…って流れ。前半は、かなり淡々とした語り(てか全編意外とスローペース)のなか、派手なカメラワークとホラー演出がしばしば目を惹く。映像や編集の感じはやっぱ独特のゼメキス印があるなー。かなり目まぐるしい。ただ映画全体がかなりなげぇな、と思わせてしまう間延び要素もあって、後半ホラー演出を盛りに盛るために、その助走をできるだけみっちりやりたかったんかな?と思った。ただストーリーとか人間描写があまりにお粗末なので、完全にはノリきれないねんなー。実際その演出効果が高まってる部分に関してはすごく楽しい、てか怖い。最高なのは、バスタブを舞台にしたいくつかのシーンで、特に終盤のヤツ。タイムリミットが迫る、うわーーー、イケる?イケない?はやく!はやく!ヒヤヒヤ!の演出スバラシ。その前後は変なとこが目立ちすぎてあんまヒヤヒヤしなかったけど笑 いちばんのマイナスポイントはクレア演じるミシェルファイファーの演技。とにかくギャーギャーうるさいだけ。もっと真剣に冷静に問題に取り組みたまえよ!と何度も思った。旦那演じるハリソンフォードはものすご変やけど、この人はいつも変なおっさんなので逆に気にならない。どんだけ老けてもヤンチャな少年の笑顔とエロいボディがステキ。彼のキャラはどっちかってとギャグに近く、ストーリーの大切な部分をセリフですべて延々と解説してくれり、え!今までのアナタは一体…って感じになったり、あの本しっかり勉強して活用してるやん!ってなったり、まぁおかしなとこ続出。ナルホド。ここにハリソンフォードを置いたのは正解ですね。ハリソンなら何でもあり得る。あと、見てて始終楽しかったのは、我が最愛のヒッチコック映画へのオマージュがたーくさんたーくさんあったこと! てか、それがやりたかっただけなんじゃねーの?とすら思えるくらいヒッチコックやった。それが本作一番の特徴かもしれない。全体としてはそこそこ面白かったけど、2度見ることはないでしょう。
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