よかった。けど、ダン・ホワイトの心の葛藤を描写するのにもっと時間を割くべき。彼が叫んでいた『俺にも問題がある！』の"問題"の部分がイマイチ明瞭になってない。ダンにあってハーヴィーにないもの、それは守るべき家庭である。その部分にもっと焦点を当てないとゲイを軽視する人達の考えが理解しにくい。これは善と悪に分けられるような問題ではないから、ハーヴィーが善だともヒーローだとも私は思わない。近年映画界では多数のLGBT作品が見受けられ、やっと日本でもドラマ『おっさんずラブ』がヒットするなどの動きがあるけど、声を大にして言いたいのはLGBTを決して"流行"のネタにしてはいけないということ。そして、"LGBTを扱った作品だから" という理由で芸術的な評価をしてはいけないということ。それこそ差別であり偽善だと常々思っている。
