踊る猫

ドッペルゲンガーの踊る猫のレビュー・感想・評価

ドッペルゲンガー(2002年製作の映画)
4.2
二度目の鑑賞。黒沢清氏がセルフパロディを行った作品、と私は解釈した。パイプのようなもので人を殴るシーンは『CURE』に通じるものがあり、廃墟の頻出は『降霊』『回路』『叫』を連想させるものがある。そして草原を走るシーンは『修羅の狼 蜘蛛の瞳』を彷彿とさせる……セルフパロディ。それはつまり自分のドッペルゲンガーが映画を撮ることに他ならない。ストーリー的には黒沢清氏の笑いのセンスが光っており、役所広司氏がドッペルゲンガーと会話を交わすシーンやミラーボールがユースケ・サンタマリア氏のところに転がって来るシーン、そして扉を開けたらユースケ・サンタマリア氏にぶつかるシーンなど、結構笑えて面白い。個人的にはラストの機械のデタラメな動きが印象に残った。
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