にゃんこむ

うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマーのにゃんこむのレビュー・感想・評価

3.9
『うる星やつら オンリー・ユー』に引き続き押井守監督が担当した作品。
押井監督感が全面に押し出された作品。

○学園祭を明日に控えた友引高校。生徒達は学校で寝泊りをしながら準備を進めていた。あたる達の担任の温泉マークは、連日の疲れからノイローゼになり、サクラから薬を貰って家に帰った。その後、誤った薬を渡してしまったことに気づいたサクラは、急いで温泉マークの家に駆けつけるが……。

かなり評価が高い作品のようなのですが、
私は正直「これ、『うる星やつら』でやる意味あったのかな?」と思ってしまいました。
押井監督の作品としては、メタ的な構造や、虚構の世界、平凡な日常を繰り返すアニメに喧嘩を売るようなストーリーがとても良かったです。
しかし、原作愛は感じない……この作品でのラムちゃんはただニコニコしてるだけの記号だし、監督がやりたかったストーリーにキャラを当てはめただけという印象が否めません。
この作品が後の作品に影響を与えた部分が大きいのはわかりますし、『うる星やつら』の看板を外せばとっても面白いんですけどね……。

あと、『イノセンス』ではキャラクターの自然な台詞回しでストーリーが進行しましたが、今作はキャラクターに説明させすぎだと思いました。
あたるの例のシーンでは、「おれの世界にはラムがいなきゃだめなんだ」くらいシンプルで良かった気がします。1から10まで言葉にする必要ないのにな~、残念だな~、と思いました。
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