長崎の坂道が印象に残る切ない映画だった。高校時代から想い続けた中年男女の恋を描いた大人の恋の物語。
サイドストーリーとしてネグレストや認知症の老人など社会問題を絡めつつ、長崎の坂道が効果的に描かれていて何かアップダウンな人生というものを感じさせる仕掛けになっていたと思う。
青春時代からひきずった恋は切ないよなと思う。しかも生まれ育った同じ町でお互いに歳をとっていく。やっと結ばれた矢先の不幸。でも岸部一徳の最期の笑顔が印象的だった。悔いはなかったんだろうと。
正直、非常に地味な映画ですが、主人公の田中裕子と岸部一徳がどちらも心優しくて苦労人の役なので結ばれてほしいと願わずにはいられませんでした。
「いままでしたかったこと、全部して」