Kumonohate

帰って来た若旦那のKumonohateのレビュー・感想・評価

帰って来た若旦那(1955年製作の映画)
3.4
いがみ合う老舗のカステラ屋と新興の洋菓子店。カステラ屋の乗っ取りを企む洋菓子店の女主人(清川虹子)と参謀(平田明彦)に押されっぱなしのカステラ屋の旦那(柳家金語楼)と番頭(森川信)は、アメリカ留学中の若旦那(鶴田浩二)にSOS。帰国した若旦那による実家救済の活躍に、ロミオとジュリエット的四角関係(鶴田浩二、司葉子、藤間紫、千秋実、北川町子)や洋菓子店の内紛が加わって、物語が進行してゆく。喜劇。

軽妙で楽しい。が、主役(鶴田浩二)の登場(アメリカから帰国するまで)がやたらに遅い。登場してからもピンチらしいピンチは無く、余裕綽々で颯爽と事に当たる。そんなツルツルッとよどみなく進んで行く物語に旨みを与えているのが藤間紫。若旦那の幼馴染みで片思いしているが司葉子のために身を引く、という本筋とはさほど関係の無いシーンで発揮される彼女の演技がすごくいい。
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